水は答えを知っている②

*水は答えを知っている②より (江本 勝©️)



私が生まれたのは横浜のある高台の町で、
家から坂をかけ下がっていけば

すぐに海に出ることができました

引き潮のときには、はるか遠くまで
砂浜が続きよく貝をとりにいったものです

しかし、満ち潮になると海はまったく
違う風景に様変わりします

ある日、まだ六歳か七歳だった私は
そんな海で溺れてしまいます

水をたくさん飲み、もうだめかと
思ったとき一艘のボートが助けに

来てくれました

母に報告すると、水について色々な
心得があった母は次のような言葉で

私を諭しました


『身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ』

水には逆らってはいけない、身を流れに
任せなさい、そうすれば自然と水が

浅瀬に運んでくれるからという意味です

この言葉は私の心に深く刻まれ、
座右の銘になりました

それ以来 私は流れに逆らわず、
あるがまま自分の望む方向に

歩いていくという生き方をする
ようになったのです



水は私たちに大切なことを
数多く教えてくれます

生命のリズムと自然の流れに
合わせて生きていくこと、

地球を美しくままに
次世代に引き継いでいくこと、

愛するということ、
祈るということ…

この本には水が語ってくれた
メッセージをぎゅっと
詰めこんであります